北海道千歳市の住宅兼整骨院が１９日に全焼し、焼け跡から３人の遺体が見つかった火災で、市消防本部は２０日、ストーブ周辺が激しく焼損していたと明らかにした。千歳署は同日、全焼したのは職業不詳の中村廣孝さん（９０）方と発表した。

　市消防本部と署によると、焼失面積は約１４０平方メートル。中村さん方は３人暮らしで、３人とは連絡が取れていない。署は遺体の身元確認を進めている。

　近隣住民によると、中村さん方は８０代の妻、６０代の息子２人の４人暮らしだったが、妻は１０月に死去したという。４０年以上前から中村さんが整骨院を営み、５年ほど前に息子の一人が後を継いだ。

　近くに住み、整骨院を利用していた永友康朝さん（８５）は「２人とも丁寧な診療で優しかった」と話し、安否を気にしていた。

　現場の焼け跡には焦げた衣服や医学書などが散らばっており、花や飲料が手向けられていた。【和田幸栞】