土佐清水市長ら4人を逮捕 市発注工事で談合か 高知県警

2025/11/11 16:40 

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 市が発注した公共工事で入札情報を業者に漏らしたとして、高知県警は11日、高知県土佐清水市長の程岡庸容疑者(66)ら4人を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕した。県警は4人の認否を明らかにしていない。

 ほかに逮捕されたのは、土佐清水市議の永野裕夫(67)▽高知県四万十市の会社役員、栄勇男(84)▽四万十市の電気工事設備会社代表、小野和幸(66)の各容疑者。

 逮捕容疑は、今年5月28日にあった「宿泊型多文化共生コミュニティ施設」の電気設備改修工事に関する指名競争入札で、程岡容疑者が非公表の最低制限価格を漏らし、小野容疑者の会社に落札させて公正な入札を妨害したとしている。程岡容疑者が永野容疑者に最低制限価格を教え、永野容疑者から栄容疑者を通じ、小野容疑者に価格が伝わった疑いがあるという。

 県警捜査2課によると、工事の予定価格は6427万円で、入札には4社が参加。小野容疑者の会社が最低制限価格より1万円高い5913万円(税抜き)で落札した。

 宿泊型多文化共生コミュニティ施設は土佐清水市の人口減少対策として、旧小学校を改築。市外から市内の高校に通う生徒の寄宿舎として活用するほか、災害時の防災拠点としての利用などが想定されている。

 程岡容疑者は、土佐清水市の電気器具修理販売会社の元代表。土佐清水商工会議所会頭などを務め、前市長の病気療養による辞職に伴う市長選(2023年10月22日投開票)に無所属で出馬した。新人3氏との争いを制して初当選し、現在1期目。【行方一男】

毎日新聞

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