江戸前のりの産地として知られる千葉県富津市で養殖用の網にのりの胞子をつける「種付け」が始まった。

　１日、市内に三つある漁業協同組合（漁協）のうち今年は富津漁協がトップを切り、組合員らが富津漁港で早朝から作業。網をのりの胞子が入った水槽にくぐらせた。海水温が下がる今月中旬から網を海中に張り、例年通りなら１１月には新のりの収穫が始まる。

　父親（６３）らと共に作業していた鈴木勇海（いさみ）さん（３１）は「今年もおいしいのりができるよう頑張りたい」と話した。【宮田哲】