長生炭鉱の遺骨収容 超党派議員が厚労省に作業の参画申し入れ

2025/09/04 17:20 

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 太平洋戦争中の1942年に海底坑道の水没事故があった「長生炭鉱」(山口県宇部市)で8月に犠牲者の可能性がある人骨が見つかったことを受け、超党派の国会議員有志が4日、厚生労働省に遺骨収容への参画と、石破茂首相と福岡資麿厚労相の現地訪問を申し入れた。

 有志は立憲民主、共産、れいわ、社民各党の12人。厚労省側は担当審議官らが対応した。出席した議員によると、「遺骨が出てきたことで局面が変わった」として対応を求めたのに対し、厚労省側は「(収容作業の)安全性の確保ができない状況で、政府が参画すると言える状況ではない」と述べるにとどめた。石破、福岡両氏の現地訪問についても「ある程度(政府の)方針が出ないと行けない」と否定的な考えを示した。

 他方、市民団体の依頼で潜水調査を続けるダイバーへのヒアリングについては前向きな姿勢を示したという。申し入れ後に取材に応じた、社民党の福島瑞穂参院議員は「ダイバーたちの話を聞いて、安全性を高めるためには政府の参画が必要ということを客観的に理解してもらいたい」と語った。【宇多川はるか】

毎日新聞

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