大阪空襲の資料、新宿で展示 当時の写真など 記憶継承の一助に
第二次世界大戦末期の1945年3月から終戦の直前まで続いた大阪の空襲被害についての資料展が、東京・新宿にある「帰還者たちの記憶ミュージアム」(平和祈念展示資料館)で開かれている。展示しているのは、ピースおおさか(大阪国際平和センター)が所蔵する空襲体験画や当時の写真、戦時下の市民生活がうかがえる日用品の実物など。東京で大阪の空襲を伝える企画には、どんな意味が込められているのだろうか。
新宿の高層オフィスビルにある「帰還者たちの記憶ミュージアム」は総務省委託の資料館で、シベリア抑留や引き揚げに関する資料を収集し、常設展示している。ピースおおさかで2024年秋、両施設が所蔵するシベリア抑留の記録資料を紹介する特別展を開催。今回は「平和祈念交流展」という趣旨で、ピースおおさか所蔵資料を東京で紹介する企画が実現した。戦後80年で戦争の記憶の継承が急がれる今、資料館同士の連携や協働は工夫の一助になる。
米軍機が大阪市街地を襲った最初の空襲は45年3月13日深夜から14日未明で、東京大空襲の3日後。ピースおおさか専門職員の田中優生さんは「東京と大阪という別の地域で、人々が同じような体験をしていたことが伝われば」と言う。大阪は終戦の前日までに50回以上の空襲があった。
体験画には炎上する大阪の街や逃げ惑う人々などが描かれている。戦時下の暮らしを記録した写真や日用品なども多数紹介し、かっぽう着姿の女性が並ぶ集合写真は大阪が発祥の「国防婦人会」の人たち。たこ焼きの原型ともされる「ちょぼ焼き」の調理器具や、学童疎開先から送られた手紙なども展示する。首都圏には大阪出身者も多く、大阪・関西万博で大阪が話題になる機会が多いだけに、80年前の戦禍を改めて知る機会になりそうだ。
展示は6月29日まで(月曜休館)。入館無料。問い合わせは、帰還者たちの記憶ミュージアム(03・5323・8709)。【宇城昇】
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