和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」で飼育されているジャイアントパンダ４頭全てが中国に返還されることについて、パンダの誘致に取り組む茨城県の大井川和彦知事は２５日の定例記者会見で「県としてのパンダ誘致はなおさら重要性が増した」と述べ、改めて誘致に意欲を示した。

　大井川知事は１７～２０日に中国陝西省を訪れ、経済や青少年交流、ジャイアントパンダ保護などの分野で協力するとの内容の覚書を締結した。現地でパンダやトキなどの希少動物の保護研究施設を視察したことに触れ「絶滅危惧種の保存をしっかりやっていることに感銘を受けた。パンダを誘致する際には種の保存のため、しっかりした体制を整えることが求められる」と語った。

　仙台、秋田、神戸の各市でもパンダの誘致に意欲を見せている。他の自治体と比べた茨城の強みを問われた大井川知事は「県を挙げて一生懸命パンダ誘致に動いているところだ」と述べた。【鈴木敬子】