手錠紛失、退職間際まで12年間報告せず 元警視「出世欲で」 兵庫

2025/04/25 21:59 

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 兵庫県警の60代男性警視が3月、12年間にわたって貸与品の手錠を紛失していたことが発覚し、警務部長訓戒の処分とされたことが県警への情報公開請求で明らかになった。3月に退職予定だった警視は、返納を前に紛失を打ち明け、処分後に退職した。調査に対し「偉くなりたかったので言い出せなかった」と説明したという。

 捜査関係者によると、元警視は2012年7月ごろ、警部として東播方面の警察署で警備部門に勤務していた際、手錠一つと手錠の鍵一つを紛失した。自身で探したが見つからず、上司に報告するタイミングを逃したという。

 県警は定期的に所持品点検をしているが、元警視は紛失当時、部下の所持品を点検する立場で、自身の紛失については隠していた。手錠は現在も見つかっておらず、紛失の状況も不明だが、悪用された形跡は無いという。

 元警視は3月26日に紛失を報告。県警監察官室は2日間で調査し、28日に処分した。27日には、全職員が目視で所持品点検を受けるよう通達した。【柴山雄太】

毎日新聞

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