アクアライン、5日から土日祝の混雑時値上げ 時間帯で料金差4倍に

2025/04/04 06:15 

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 千葉県木更津市と川崎市をつなぐ高速道路「東京湾アクアライン」は5日から、土日祝日の混雑する時間帯のETC(自動料金収受システム)通行料金を引き上げる。交通量が少ない時間帯との料金差は2倍から4倍に。利用を分散させて渋滞緩和を図る考えだが、房総半島の住民からは観光への影響を危ぶむ声も上がる。

 東京湾アクアラインは土日祝日のみ、ETC通行料金を時間帯で変える「ロードプライシング」を導入している。今回の見直しで、全車種を対象に、渋滞が起きやすい時間帯の料金を引き上げ、すいている時間帯は下げる。

 普通車の場合、川崎に向かう上り線で、午後1~7時は1200円から1600円に、午後8時~午前0時は600円から400円に変更。木更津方面に向かう下り線では初めて時間別料金を導入し、午前5~7時は800円から1000円に、午前0~4時は800円から400円に改める。

 平日の通行(800円)や、ETCがない場合の料金(3140円)はこれまでと変わらない。

 料金幅を拡大したのは、渋滞の発生に歯止めが掛からないからだ。

 アクアラインは1997年の開業当初、普通車で4000円という高額料金がネックになり、利用が低迷した。2009年に森田健作知事が国と交渉し、減収分を国と県が補塡(ほてん)する形で、ETC通行料を800円へと大幅に値下げした。すると、08年度に93回あった渋滞は、22年度2073回へと激増。夏はほぼ毎日、10キロ以上の渋滞が起きるようになった。

 そこで県や国交省、東日本高速道路などによる検討会は23年、時間別料金の導入を決めた。開始直後には10キロ以上の渋滞が半減したものの、効果は徐々に薄れて土日祝日の混雑はほぼ元通りになった。

 検討会はさらに料金差を拡大することが有効と判断し、今回の見直しを決めた。1年間実施して効果を検証し、26年4月以降については改めて議論する。県の担当者は「今後の交通状況なども踏まえ、最適な形を模索していきたい」と話している。

 新たな料金体系に、木更津市民の受け止めはさまざまだ。会社員の男性(55)は「休日の夕方の上り線は、千葉での行楽を終えて東京、川崎、横浜に帰る車でものすごく混む。車の流れを分散させるため、料金に差を付ける価値はある。どの程度の効果があったのかは公表してほしい」と話す。

 一方、別の会社員男性(48)は「首都圏から多くの人がアクアラインを通って、こちらに観光や買い物に来てくれている。(帰路の時間帯の)値上げによって、足が遠のいてしまわないか」と心配していた。【平塚雄太、宮田哲】

毎日新聞

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