福岡空港の国際線ターミナルビルが開業 免税店エリアを大幅拡張

2025/03/28 15:21 

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 福岡空港(福岡市博多区)で増改築された国際線ターミナルビルが28日、開業した。ビルの延べ床面積を約2倍の13万6000平方メートルに広げ、免税店エリアを大幅に拡張。豚骨ラーメンやもつ鍋の店が入るフードホールも新設した。20日の第2滑走路の運用開始に合わせ、インバウンド(訪日客)需要の取り込みを狙う。

 運営する福岡国際空港(FIAC)が総事業費550億円で再整備した。福岡空港の国際線旅客数は新型コロナウイルス禍を経て訪日客を中心に急回復し、2023年度は過去最高の706万人に上った。24年度は850万人となる見通し。

 こうした需要に応えるため、免税店は出国審査を終えた客が必ず通過するエリアに整備し、訪日客に人気のコスメやファッションブランドをそろえた。フードホールには福岡で人気の8店が並び、出発直前まで地元グルメを楽しめる。混雑緩和が課題だった保安検査場は拡充して「スマートレーン」に切り替えることで処理能力を約2倍に高めた。

 FIACの田川真司社長は「どこにでもある空港にはしたくない。福岡、九州の産品をしっかり売り、唯一無二の存在を目指したい」と意気込む。家族で韓国旅行に行くために訪れた福岡県八女市の建設業、月足藤丸(つきあしふじまる)さん(35)は「福岡のおもてなし精神を感じる。海外の方々に福岡の魅力を感じてほしい」と話した。【平川昌範】

毎日新聞

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