リオ五輪金の土性沙羅さん、松阪市役所を退職 至学館大コーチに

2025/03/28 09:46 

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 三重県松阪市は27日、教育委員会スポーツ課で2年間勤務したリオデジャネイロオリンピック・レスリング女子69キロ級金メダリストの土性沙羅さん(30)が31日付で退職することを明らかにした。4月から母校・至学館大(愛知県)の学外コーチに就任し、指導者として新たな一歩を踏み出す。

 土性さんは2023年4月、民間企業などで職務経験のある人を対象とする「UIJターン社会人経験者」採用で入庁。スポーツと関連したまちづくりを進める業務を担当した。

 本人が出したコメントによると、一番の思い出は、レスリングの話題や実技を通して、小中学生に夢や目標を持つことの大切さを伝えることができた出前授業。子供たちとの交流が楽しい時間だったと振り返った。

 レスリング界への復帰については、仕事を通してコミュニケーションへの苦手意識を克服でき、自身の成長を感じるうちに競技への情熱が再燃した、と説明。「素晴らしい経験をさせていただいた。心の底から松阪市役所に来て良かった」と感謝した。

 竹上真人市長は、新年度から土性さんを松阪市ブランド大使に起用することを明らかにし、「残念だが、松阪市での経験が新たな挑戦につながったことはうれしい。期待を込めて送り出したい」とエールを送った。【下村恵美】

毎日新聞

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