高温環境に弱い「乳牛」、コーヒー搾りかすを飼料にすると…“暑さストレス”軽減!? 静岡県畜…

2026/09/10 11:15 

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 静岡県畜産技術研究所(富士宮市)は、乳酸発酵させたコーヒーの搾りかすを乳牛に飼料として与えることで、暑さによるストレスを軽減する効果があるとの研究成果をまとめた。近年の厳しい暑さが酪農現場に課題となる中、乳質の維持や未利用資源の有効活用につながる取り組みとして注目を集めそうだ。
 乳牛は高温環境に弱く、適温は4〜24度とされる。近年の猛暑は乳量の低下や繁殖力の低下を招き、酪農経営に打撃となっている。現場では送風機やミスト設備の導入、牛舎屋根への石灰塗布といった対策を進めているが、暑さによる食欲不振から栄養不足や病気に陥るケースも少なくない。
 酪農経営の安定化を図ろうと、同研究所は酪農現場での聞き取りなどを踏まえ、2023年度から3年間にわたり研究を実施。県外企業の協力を得て、乳酸発酵済みのコーヒーかすを普段の餌に混ぜて給与し、生乳の品質やストレスへの影響を調べた。
 乳質の指標の一つである「体細胞数」は暑さによるストレスで増加し、一定基準を超えると生乳単価の減額につながる。研究所内と同市の協力農家の乳牛で調査したところ、コーヒーかすを与えた牛では体細胞数の増加が抑えられ、体重や乳量に影響を及ぼすことなくストレスが軽減されることを確認した。約1週間の慣らし期間を設けることで、牛も嫌がらずに食べるという。
 コーヒーチェーンなどから大量に排出されるコーヒーかすの有効活用は、環境負荷低減に貢献する。飼料の高騰が続く中でコスト面の優位性も期待される。
 研究を担当した酪農科の橘川学主任研究員(33)は「暑熱対策は酪農現場にとって喫緊の課題。今回の成果が現場にとって実用的な選択肢になれば」と語り、今後は繁殖への影響についても研究を進める考えを示す。
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