「物が二重に見える」「まぶたが下がる」…その目の異常、早めに受診を 脳や全身の病気に注意

2026/06/06 08:46 

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 年齢を重ねると増えていく目のトラブル。中高年の失明原因になる緑内障などを早期発見するためにも、40歳を過ぎたら年1回は目の定期検査を受けることを日本眼科医会などが推奨している。併せて、日頃から注意したいのが「物が二重に見える」「視野の半分が欠ける」「急にまぶたが下がってきた」といった症状だ。神経眼科上級相談医でやまざき眼科クリニック(浜松市中央区)院長の山崎智幸医師は「目の異常には、脳や神経、全身の疾患が隠れている場合がある。気になる症状がある場合には早めに受診を」と呼びかける。
 ―「物が二重に見える(複視)」症状から、どのような病気が疑われるか。
 片目で見て二重に見える場合は、乱視や白内障の進行など、目そのものの問題が原因になることが多い。特に注意が必要なのは、片目を隠すと二重には見えず、両目で見た時だけ二重に見える場合だ。左右の目の向きや動きのずれにより、両目で見た像がうまく重ならないことで起こる。急な斜視として現れることがあり、加齢に伴う変化や糖尿病による目を動かす神経のまひなどが背景にある。まれに脳血管の一部がこぶ状に膨らんだ「脳動脈瘤(りゅう)」が隠れているケースもある。脳動脈瘤は破裂すると、くも膜下出血につながるため、見逃してはいけない病気の一つだ。
 ―なぜ、脳動脈瘤によって目に症状が出るのか。
 目を動かす神経の一つである動眼神経は、脳動脈瘤ができやすい場所の近くを通っている。脳動脈瘤が大きくなると、この神経を圧迫し、目の動きに異常が出ることがある。片方の目が外側にずれる▽まぶたが下がる▽瞳孔の大きさが左右で違う、または片方だけ大きい―といった特徴が見られると、脳動脈瘤の可能性を考える必要がある。
 ―「視野の片側が欠ける」場合に注意が必要な病気は。
 例えば、右目で見ても左目で見ても、視野の右半分が見えないなど、両目で同じ方向の視野が欠ける状態を「同名半盲(どうめいはんもう)」と呼ぶ。脳の後頭葉や目から脳へ情報を伝える視覚路が損傷したときに起きる。脳卒中や脳腫瘍などが原因となることがあり、視野の欠け方から、脳のどの場所に異常があるか推測ができることもある。一方、片目だけ視野が欠ける症状は、視神経や網膜など目そのものの病気が原因である可能性が高い。
 ―「急に片側のまぶたが下がってきた」という症状は。
 まぶたの症状は目の病気と思われがちだが、全身の病気が関係していることもある。代表的なものに重症筋無力症がある。神経から筋肉へ命令を伝える部分に障害が起こる自己免疫疾患で、筋肉が疲れやすくなる。初期には、まぶたが下がる、物が二重に見えるといった目の症状で気付かれることがある。まぶたの下がり方が時間帯によって変わる場合には注意が必要だ。まぶたの症状からこの病気が疑われる場合は、脳神経内科などと連携して治療を進めることが重要だ。
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