伊東市長選、元市議の杉本氏初当選 9人の乱戦制す

2025/12/15 07:55 

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 市長失職に伴う伊東市長選は14日、投開票が行われ、元市議で無所属新人の杉本憲也氏(43)=国民民主党県連推薦=が過去最多9人の乱戦を制し、初当選を決めた。同市では最年少の市長になる。投票率は60・54%で、5月の前回選(49・65%)を10・89ポイント上回った。法定得票数を超え、再選挙は回避された。
 元市議の無所属新人杉本憲也氏(43)=国民民主党県連推薦=は、若手市長を望む地元有志と野党系市議らよる選挙戦を繰り広げた。終盤に榛葉賀津也幹事長の動画を配信し、前職や元職に劣る知名度を挽回した。現役世代の負担軽減や子育て無償化などを掲げ、子育て世代の支持を獲得。「対立から前進へ」と訴え、世代交代に期待する層に浸透した。
 前回選で30年ぶりに生まれた非自民系の市長が2代続くことになる。
 無所属元職の小野達也氏(62)=自民党県連推薦=は、国や県との人脈や市長経験を生かした市政の早期正常化を訴え、1人2万円の商品券給付などを掲げた。堅調な内閣支持率を背景に自民県連の議員らによる組織戦を展開。日本維新の会や公明党の市議も応援したが、保守票をまとめきれなかった。
 無所属前職の田久保真紀氏(55)は、圧倒的知名度を生かし、ファン集会のような地上戦、SNSでの空中戦を展開したが、信任を取り戻せなかった。
 そのほかの新人6人は市政の安定を求める有権者の支持を獲得できなかった。
静岡新聞

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