「牧之原の突風は竜巻」と気象庁 静岡県中西部の停電は8日にも復旧か【台風15号】

2025/09/08 08:29 

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 静岡県牧之原市などで甚大な被害をもたらした台風15号に伴う突風について気象庁は7日、同市静波から細江にかけて発生した突風が竜巻だったと発表した。同庁によると、過去の事例に比べても大きい竜巻が発生した。掛川市と吉田町の突風の種類は8日以降に発表する。中部電力パワーグリッドは、静岡県中西部の1万戸以上で続いていた停電が8日までに復旧するとの見通しを示した。
 静岡地方気象台の職員が現地で聞き取りや痕跡の調査を行った。その結果、漏斗雲の映像が見つかったほか、移動する渦の目撃証言があった。痕跡は帯状に分布していた。
 各市町の調査が進むにつれて損壊や浸水など建物の被害件数は拡大している。牧之原市が7日に発表した被害状況では、前日から793棟増えて計1215棟に上った。このうち、住宅の半壊が55棟から107棟に、一部損壊は316棟から936棟に増加した。倉庫などの住宅以外の損壊も7日までに158棟あったほか、福祉施設11棟も屋根や窓ガラスが破損した。
 吉田町の建物被害も前日までに判明していた68棟から計149棟まで増えた。同町の7日までのまとめでは、住宅の半壊や一部損壊が68棟、事業所や倉庫などの半壊や一部損壊が53棟、公共施設の一部破損が23棟に上った。
 鈴木康友知事は7日午後に現地を視察し、「広範囲に相当な被害が出ていると実感した。必要な補正予算は組まなくてはならない」などと述べた。杉本基久雄市長は記者会見で「被害戸数は増えている。深刻な問題」との認識を示した。
 中電パワーグリッドは、牧之原市や吉田町などで続いた停電は大半の地域で7日中に回復し、牧之原市坂部地区や仁田地区、細江地区の一部は道路事情により8日に復旧するとした。
静岡新聞

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