浜松市天竜区で50軒超に浸水被害 「まさかまたこんな目に」「一面ダム湖のようだった」 炎天…

2025/08/18 09:52 

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 記録的大雨で浸水などの被害が出た浜松市天竜区船明では一夜明けた17日、猛暑の中、住民が自宅などの片付けに追われた。2022年9月の台風15号でも被災した同地区。住民は「まさかまたこのような目に遭うとは」とうなだれた。現場では同日朝から、ボランティア団体のメンバーらが被災状況の確認と関係機関との情報共有に当たった。
 気象庁の観測によると同地区では16日午後2時40分までの1時間に観測史上最大の112・0ミリの雨が降るなど記録的な大雨に見舞われ、1日降水量も462ミリに上った。同地区住民の鈴木幼子さん(54)は「長い木やタイヤが泥水の上に流れていて、一面ダム湖のようだった」。鈴木恵子さん(70)は「ベッドの足の半分くらいまで水が入ってきた。とにかく下にあるものを上へ上へと上げた。雷もすごくびっくりした」と振り返った。
 17日朝から、浸水した住宅の住民は床上に残った水を掃き出したり、ぬれた家財を外に出したり、ごみをまとめたりといった作業に取り組んだ。浜北・天竜災害ボランティアコーディネーター連絡会、災害ボランティア団体「はままつnanet」、市災害バイクボランティア、被災者支援チーム遠州のメンバーらは住宅を一軒一軒回り、被災状況を確認し、聞き取り調査を行った。調査結果や必要な支援については市社協天竜地区センターと情報を共有した。同連絡会の橋本晋副代表(51)は「把握していた情報と実際の状況は異なっていた。一分一秒でも早く住民の声を聞くことが少しでも早い復旧につながると感じた」と話した。
 市のまとめによると、同日午後3時までに確認された床上浸水は7件、床下浸水は約50件。大雨の影響で同区と浜名区の計8カ所の道路で崩土や倒木などが発生し、4カ所で通行止めなどの規制が続いている。 市は18日から、罹災(りさい)証明の受付を開始する。問い合わせは天竜区役所社会福祉課<電053(922)0018>へ。
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