静岡市の新スタジアム整備、エネオスと合意 清水駅前遊休地 清水エスパルス新本拠地へ大きな前…

2025/08/16 11:00 

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 静岡市は15日、JR清水駅東口の遊休地を所有するENEOS(エネオス)と、遊休地開発を中心とした地域づくりの推進に関する合意書を締結したと発表した。市は遊休地を新サッカースタジアムの最有力候補地としていて、新設する場合は商業施設などを併設した「スタジアム・パークシティー」として整備する方針を示した。長年の構想段階を経て、サッカーJリーグ1部(J1)清水エスパルスの新本拠地として活用するスタジアム整備が前進した。
 同日、難波喬司市長と山口敦治社長が非公開で面会し、合意書を交わした。合意により、両者は遊休地となっている清水製油所跡地約14ヘクタールを活用し、まちづくりの具体的な検討を進める。市が一部を購入した後、周辺の土地の地権者と土地区画整理事業組合を設立し、土地造成を行う。タンクなどの設備撤去や土地造成の費用負担などについても協議する。
 エスパルスが本拠地としているIAIスタジアム日本平(清水区)は老朽化が進み、大規模改修が必要。エスパルスはJ1の施設基準を満たす上でも新スタジアム建設を要望し、地元経済界からも地域活性化の観点から期待の声が上がっていた。
 市は昨年3月、IAIスタジアムを大規模改修する場合に、約148億円の費用がかかるとの試算を公表。合意により清水駅前での新スタジアム整備の検討が可能になったとし、改修案と新設案の費用を改めて試算し、比較検討する。
 どちらの案を採用するかを来年3月末までに決め、新設の場合には土地購入費の来年度当初予算への計上を目指す。これまで難波市長は「大規模改修よりも、清水駅東口周辺でスタジアムを含むまちづくりに投資する方が社会的な便益が高い」との認識を示していた。
 難波市長は15日に市役所静岡庁舎で開いた会見で、清水駅前の交通アクセスや周辺の景観を強みに挙げ「スタジアム・シティーの形で、ホテルや商業施設、公的施設も入れるのがまちづくりのポイントになる」と指摘。一方で「スタジアムは市の負担だけではできない」とし、民間投資を呼び込む意向を示した。
■J1清水・山室晋也社長「ファンや地域、待ち焦がれた一歩」
 ファン、サポーター、地域の皆さまが待ち焦がれていた新スタジアムの実現に向けて非常に大きな一歩を踏み出すことができたと認識しています。これからクリアしなければいけないハードルはありますが、多くの関係者のご協力、ご支援をいただき早期の実現を期待しております。
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