”異例”3連休中日の投開票 外出増加?低投票率を懸念 選管「予定ある場合は期日前投票を」【…

2025/07/03 09:26 

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 3日公示される参院選は3連休の中日に当たる20日が投開票日となり、静岡県内の選挙管理委員会が投票率の行方に気をもんでいる。旅行やレジャーで外出する人が増えるとみられ、期日前投票の周知に重点を置くなど投票率低下を食い止めようと懸命だ。大型イベントと重なって遊説計画の変更を余儀なくされた陣営もあり、選挙戦にも影響を及ぼしている。
 「3連休に予定がある場合にはぜひ期日前投票を利用してほしい」。静岡市選管の大石哲夫事務局長(57)は有権者に呼びかける。
 補欠選挙を除く国政選挙で投開票日が3連休の中日になるのは現行憲法下では初めて。有権者の投票動向が読みづらく、期日前投票の啓発に力を入れる。参院選では、地元中高生の協力を得て同報無線で投票を呼びかけるメッセージを流し、若年層を中心に選挙への関心を高めてもらう考えだ。
 一方、県西部の市選管担当者は「選挙日程がぎりぎりまで確定せず、対応が後手に回った」ともどかしさを募らせる。早くから「7月3日公示、20日投開票」が有力視されていたものの、正式決定は6月24日。商業施設への期日前投票所の設置や街頭啓発の実施場所確保が難航したという。
 静岡選挙区(改選数2)に立候補を予定する陣営も対応に追われる。選挙戦最終日の19日に静岡市中心部で遊説を予定していた現職陣営は、安倍川花火大会の開催と重なることから急きょ、マイク納めの会場を島田市に変更した。別の新人陣営も「なるべく人が集まる場所でアピールしたいが、花火を楽しむ人の迷惑になりかねない。場所ややり方を検討しなければ」と思案する。
 異例の選挙日程を巡っては野党から疑問の声も上がる。ある立候補予定者は6月下旬の街頭演説で「国民のことを考えたら普通はこんな日に選挙をやらない」と与党を皮肉った。投票率が低くなれば、強い支持団体を持つ組織政党が有利になるとの見方があるためだ。ただ、自民党関係者は「期日前投票が定着しているため影響はほとんどない」と指摘する。
 SNSでは「公明党が投開票日を3連休の中日にするよう政府側に要望した」との一部報道が物議を醸した。同党関係者は「会期延長があれば投開票日も流動的になる。全くの事実無根だ」と話した。
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