「ふくろい遠州の花火」地元中学のパソコン部員も打ち上げ演出 ゆかりのオペラ歌手テーマにプロ…

2025/06/18 09:45 

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 袋井市川井の袋井中パソコン部が「全国花火名人選抜競技大会 ふくろい遠州の花火」(7月26日開催)の打ち上げプログラムの一部の演出に挑戦する。中東遠地区ゆかりのオペラ歌手三浦環(1884〜1946年)の生涯をテーマに、日本人として世界に羽ばたいた環の偉大さや美しさを夜空に表現する計画だ。
 携わるのはいずれも2年の神村洸希さん(13)、望月遥翔さん(14)、寺田和希さん(13)、山梨朔空さん(13)。4人は地域の歴史などを学んだ上で花火の色や大きさ、着火してから開くまでのタイミングなどを専用ソフトでプログラミングした。制作時間は40時間に及んだという。当日の打ち上げは花火業者のイケブン(藤枝市)が担う。
 テーマに選んだ環は、日本人女性の悲恋を描いたプッチーニの歌劇「蝶々夫人」を海外で2千回公演したほか、米ホワイトハウスにも数多く招かれ、称賛を受けたという国際的オペラ歌手。声一つでプリマドンナの階段を駆け上がり、女性の社会進出の先駆者となった。
 袋井中でこのほど、プログラムの完成披露会が開かれ、生徒らは約1分半の作品を放映した。鮮やかな色や連発花火などで環を華やかに表現したほか、チョウチョ型花火を左右別の色で「環」「環の夫・政太郎」と表現するなど工夫点を紹介。関係者からの助言を受け、複数の花火が重なって見えづらくなる場面などをすぐに修正した。
 中心的に取り組んだ神村さんは「自分がつくったものが打ち上がるのが楽しみ」と声を弾ませ、イケブンの高橋美帆子副工場長(40)は「生徒たちが思いを込めた作品をしっかり再現し、きれいに見えるように打ち上げたい」と意気込んだ。
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