静岡茶発信!アメ横とタッグ 県茶業会議所、11月大祭で茶会計画

2025/06/17 09:45 

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 静岡県茶業会議所が、国内外の人でにぎわう東京・上野の商店街「アメ横」を舞台に静岡茶の魅力を発信している。アメ横表通り商店街振興組合と連携して昨年10月、生産者らが買い物客に茶を振る舞ったのに続き、今年は商店街の“守り神”と同じ名を冠した静岡茶を提供する茶会を計画している。同会議所の伊藤智尚専務理事(66)は「外国人観光客も多く、首都圏でのPRには絶好の場所。静岡茶とアメ横の双方が盛り上がるよう、継続してイベントを開きたい」と意気込む。

希少種「摩利支」提供、販売へ
 5月末、伊藤専務理事ら会議所関係者が開運勝利の守護神・摩利支天(まりしてん)がまつられる同商店街内の徳大寺を訪れた。静岡茶の希少品種「摩利支」を入れた茶つぼと茶箱を奉納。11月2日の大祭で開封し、縁起物として商店街関係者で味わったり、参拝客に販売したりする。
 摩利支天は、本県ゆかりの戦国武将・徳川家康が信仰したことでも知られる。奉納に同席した同商店街振興組合の鈴木敏道理事長(67)は「同じ名前のお茶があるなんて、静岡との縁を感じる」と喜んだ。
 静岡茶の価値と需要を創出する産学官参画組織「ChaOIフォーラム」が、首都圏での販売機会をうかがっていた同会議所と同商店街をつないだ。昨年10月の初イベントでは静岡茶の生産者が複数の店舗の軒先で試飲販売を行い、好評を得た。引き続きタッグを組み、両者に共通する「摩利支天」にちなんだ茶をPRに活用することになった。
 大祭に向けて7月からは、毎月の寺の縁日にさまざまな静岡茶を有料で振る舞う予定だ。鈴木理事長は「商店街も生き残りが難しい時代で、特色を打ち出さないといけない。静岡のお茶屋さんの協力はこちらもありがたく、アメ横がにぎわう一つのきっかけになればいい」と期待した。
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