愛くるしい姿で癒やし届ける 御前崎総合病院、子ヤギ2匹誕生 アニマルセラピー効果発揮

2025/06/08 08:53 

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 御前崎市の市立御前崎総合病院の中庭で除草作業に携わっているヤギに、子ども2匹が生まれた。草を食べたり、母親と一緒に庭を走り回ったり愛くるしい姿を見せ、患者や病院職員に癒やしを届ける「アニマルセラピー」効果を発揮している。
 飼育するのは看護師の佐久間祥子さん(43)。昨年から日勤時に自宅からヤギを連れて職場に出勤し、中庭に放っている。5月10日に、雌ヤギ2匹のうちの1匹「メイメイ」が雄2匹を産んだ。名前は検討中という。
 ヤギは病院の人気者だ。採血の待合室やリハビリ室に向かう途中の廊下から中庭のヤギが見えるため、患者からは「採血までの待ち時間が退屈でなくなった」「リハビリや治療を頑張ろうと前向きな気持ちになれた」という声が聞かれるという。癒やしを求め、仕事の合間に観察に訪れる医師や看護師も少なくない。
 なぜ病院にヤギを連れてくることになったのか。佐久間さんは約3年前、ヤギと暮らせる環境を求めて神奈川県から牧之原市に移住した。元々、助産師や看護学校の教員をしていた経験があり、看護師として同病院に就職した。その際、アニマルセラピーの取り組みをしたいと考えていた鈴木基裕院長から「ヤギを連れてこられないか」と提案を受けたという。
 佐久間さんは「仕事も私生活もヤギとともに過ごすことができてうれしい」と話す。鈴木院長も「病院を訪れる人の中には悩みや痛みを抱えている人が多い。その苦痛を和らげてくれるのがヤギであり、大切な存在」と目を細めた。
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