「備蓄米買えてよかった」静岡県内でも販売開始 随意契約の古古米求め早朝から列 購入できず落…

2025/06/03 08:32 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 政府が流通大手などに随意契約で放出した備蓄米(古古米)について、静岡県内でも2日、一部量販店で販売が始まった。無事購入した買い物客は安堵(あんど)の表情を浮かべたが、現時点の供給量は少なく、本格的な流通は6月上旬以降になるとの見方が強い。
■ イトーヨーカドー静岡店 販売は45袋分
 静岡市駿河区のイトーヨーカドー静岡店では、開店前から備蓄米を買い求める来店客が列を作った。5キロ45袋(1袋税込み2160円)分の販売となり、同店では1家族1袋限定とした上、整理券を当日朝に配布して混乱回避を図った。
 午前5時45分に来店し先頭に並んだ同区のアルバイトの男性(56)は「ネットで買おうとしたが買えなかった。昨晩に整理券の配布を知り、早めに来た」と話した。同市葵区のパート従業員川口統子さんは同6時半に来店し、30番目の整理券を入手。「1家族1袋と聞いていたので別居している母と一緒に来た。値段が高騰し困っていたので、とりあえず買えて良かった」と笑顔を見せた。
■ 精米作業に時間、次回入荷は未定
 購入できなかった来店客からは落胆の声が。同区の60代主婦は「販売数が不明だったので来てみたが、買えずに残念だった」としつつ、「安定供給されるまで気長に待つ」と帰路に就いた。同店によると、精米作業などに時間がかかっているとみられ、次回入荷は未定。渡辺俊介店長(58)は「購入できなかったお客さまに申し訳ないが、少量でもニーズに応えられ、ほっとしている」と語った。
 随意契約の備蓄米を巡っては、イオン(千葉県)が同日、大阪など計4店舗で販売を始め、販売体制が整い次第、全国で順次発売すると発表している。ドン・キホーテなどを展開するパン・パシフィック・インターナショナルHD(東京)は首都圏で同社アプリ会員向けに販売を開始している。5月30日に21年産(古古古米)の随意契約を申し込んだ県内の中小小売各店は、今月中旬以降を目安に販売を予定している。
静岡新聞

静岡ニュース

静岡ニュース一覧>

注目の情報