坂本昌行が天才外科医ブラック・ジャックに 手塚治虫の金字塔をミュージカル化「内面の格好良さ…

2025/05/28 10:30 

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 漫画家手塚治虫の代表作「ブラック・ジャック」を題材にしたミュージカルの浜松公演(静岡新聞社・静岡放送主催)が7月23日、浜松市中央区のアクトシティ浜松で開かれる。20thCenturyのメンバーで俳優の坂本昌行が、主人公の天才外科医ブラック・ジャックを演じる。患者に向き合う2人の医師の姿を通じて、命とは何かを問いかけるストーリー。坂本は「人間の内面の格好良さに注目してほしい」と意気込む。
 食べ物を一切受け付けない病気に苦しむ女性に対し、高額の報酬でどんな難しい手術もこなすブラック・ジャックと、助かる見込みのない患者の安楽死を請け負うドクター・キリコがそれぞれの信念に基づいて女性を救おうとする。生と死を巡る2人の医師のかけ合いが作品の見どころだ。坂本は「どちらかが100%正しいというわけではない。相対する2人だが、互いに共感せざるを得ない部分もあるのでは」と奥深さを説明する。
 もともと原作の読者だった坂本は、主演に決まると改めて漫画を読み直した。無免許医のブラック・ジャックは作中、守銭奴や闇医者と評されながらも、必死に助けを求める患者、家族らの姿に心を打たれて治療に臨む一面を見せる。「クールなようで人間味にあふれている。深い男だ」と主人公の魅力を語る。
 ブラック・ジャックは医学博士だった手塚が思い描く理想の医師だとされる。坂本は歌と踊りを交えたミュージカルの中でも、芝居の迫真性にひときわこだわる。「生身の人間が演じるのは純粋に大変だ。手塚先生がイメージした姿に近づけるかが大きな課題」と稽古に励む。
 ブラック・ジャックに好意を寄せる助手の少女ピノコも登場し、矢吹奈子が演じる。坂本は「登場人物同士の関係性をわかりやすく表している。原作のファンもそうでない人も楽しめる」と鑑賞を呼びかける。
 午後6時開演。入場料は1万4千〜1万円。チケットはチケットぴあのウェブサイトから購入できる。問い合わせは静岡新聞社・静岡放送<電054(281)9010>へ。
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