迫る参院選…大型連休中の立候補予定者に動き 静岡選挙区各陣営、街頭やイベント会場で訴え

2025/05/08 09:30 

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 7月3日公示、20日投開票の選挙日程が有力視される夏の参院選に向け、静岡県内でも各党の動きが激しくなってきた。静岡選挙区(改選数2)では現職2人に新人3人が挑む構図が想定されている。立候補予定者は大型連休中を支持拡大の好機ととらえ、イベントや集会に精力的に顔を出すなど活動を本格化させた。各陣営の動きを追った。
■自民 現職・牧野京夫氏
 自民党現職の牧野京夫氏(66)は新茶シーズンを迎えた茶工場を回り、生産状況や価格見通しを巡って意見交換した。てん茶生産を検討する農家には「販路確保が大切」と助言し、国の支援策を紹介した。党県連のキャラバンに合わせて各地で街頭演説もこなした。5月3日は浜松まつりに顔を出した後、静岡市葵区の繁華街でマイクを握り「年金生活者や低所得者には物価高対策として給付金の支援が必要だ」と訴えた。「政治とカネ」の問題で党への逆風を実感しているといい、信頼回復に全力を挙げると強調。組織力を生かして支持固めを進める。
■国民民主 現職・榛葉賀津也氏
 国民民主党現職の榛葉賀津也氏(58)は党幹事長として公認候補の擁立作業や新人候補の支援体制づくりで県外を飛び回った。県内で唯一の活動になった6日の下田市内での国政報告会は立ち見が出るほどで、党の顔として注目度の高さをうかがわせた。昨年の衆院選以降、メディアに発言が大きく取り上げられ、積極的に減税政策を訴えてきた。国政のキーマンとして臨む参院選では「仲間をしっかり勝たせなければならない」と指摘。今後も県内での活動機会は限られるが「SNSも駆使して身近に感じてもらえるよう情報発信していく」と語る。
■共産 新人・鈴木千佳氏
 共産党新人の鈴木千佳氏(54)は県労働組合評議会などによる1日のメーデー集会に参加し「少数与党の下で、県民の声、運動と連帯して共に闘う」と賃上げや消費税減税を訴えた。会場を巡って参加者から政府への要望や不満を聞き取り「一方的ではなく、有権者との対話を増やしていきたい」と意欲を見せた。若い世代への浸透が課題とみて、SNSを活用した政策発信に注力する。
■参政 新人・松下友樹氏
 参政党新人の松下友樹氏(41)は仕事の合間を縫って3日に藤枝市と静岡市で街頭演説を行った。医師の立場から、利益最優先の医療業界と増え続ける社会保険料を見直す必要性を指摘した。参院選の争点は消費税問題だとし「段階的に減税し、将来的には廃止」と訴える。
N国 新人・福原志瑠美氏
 政治団体「NHKから国民を守る党」新人の福原志瑠美氏(42)は20日に静岡市で出馬会見を開き、SNSを中心とした政治活動を本格的に始める。5人の子どもを育てる自身の経験を踏まえ「貧困家庭への支援や子どもの教育環境の充実を訴えたい」と話す。
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