改正皇室典範が成立 初の本格改正 「養子の子」の皇位継承に道
改正皇室典範は17日の参院本会議で与党や国民民主党などの賛成多数で可決、成立した。
旧宮家出身の男系男子を養子縁組で皇族にできるようにすることなどが柱。1947年に現行憲法と同時に施行して以来、初めての本格的な典範改正となる。
政府は衆参正副議長がとりまとめた「立法府の総意」に基づいて改正典範を立案したが、17日の採決では参院野党第1党の立憲民主党をはじめ複数の野党が反対。総意と言えるかどうかについて、大きな疑問が投げかけられた。
◇2024年から本格議論
皇族数確保を巡っては、2017年の天皇退位の特例法制定時に、国会の付帯決議で安定的な皇位継承の確保策などの検討を政府に求めたことから議論がスタートした。
政府の有識者会議は21年、①女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持②旧宮家出身の男系男子を養子縁組で皇族とする――の2案を軸とする答申をとりまとめ、政府は翌22年に国会へ報告。衆参両院で24年から本格的な議論を進めてきた。
◇女性皇族の「夫と子」は皇族とせず
今回の改正典範では、①②の2案について法制化する。
①では皇族以外の男子と結婚後に皇籍を離脱するとした典範12条を削除し、結婚後も皇族としての身分を保持する。婚姻には首相や衆参正副議長などで構成する皇室会議の議を経る必要がある。
夫と子は皇族とせず、家族関係を公証する目的で、婚姻後の女性皇族には住民基本台帳法が適用される。
経過措置として、法施行時の女性皇族は結婚する際に、自らの意思で皇族の身分を離れることができる。
◇旧宮家の皇籍復帰に道
②では、養子をすることができないとする典範9条の例外措置として、47年に皇籍を離脱した旧11宮家出身の男系男子を養子とできる規定を創設する。
対象となるのは15歳以上の独身。養子の男子は皇位継承資格を持たないが、養子の子孫の男系男子は皇位継承資格を有すると明示された。その際、皇位継承順位は「実方(養子本人の実家の系統)による」とされ、養親の地位にはよらない。【鈴木悟、富美月】
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