首相に自民、維新が安保3文書改定提言提出 両党の溝浮き彫りに
高市早苗首相は24日、自民党の浜田靖一、日本維新の会の前原誠司両安全保障調査会長と首相官邸で会い、国家安全保障戦略など安保関連3文書の年内改定に向けた両党の提言を受け取った。前原氏によると、首相は「これからが検討の正念場なのでしっかり参考にさせていただく」と述べた。
両党は意見の相違から別々に提言をとりまとめた。この日の首相への説明には同席したものの、その後の記者団の取材には自民側の要望で別々に応じ、両党間の溝が浮き彫りとなった。
提言では、首相が持論とする非核三原則の見直しを巡って、自民は言及しなかったが、維新は核兵器を「持ち込ませず」について2032年を念頭に「現実的検討」を行うべきだと明記。さらに核保有国の核を有事の際に非核保有国も加わって運用する「核共有」の検討を開始すべきだとした。
長射程ミサイルを海中から発射可能な「垂直発射装置(VLS)」搭載の潜水艦については、自民が「次世代の動力の活用を含め、保有に係る施策を速やかに検討すべきだ」との表記にとどめた一方、維新は「早急に原子力潜水艦を導入すべきだ」と踏み込んだ。
現行3文書で22年度の国内総生産(GDP)比2%を目標としている防衛費に関し、両党とも国の意思を明確に示すべきだとして更なる増額を政府に求めた。両党は無人機や人工知能(AI)の活用、継戦能力の確保、防衛装備移転の促進なども申し入れた。
手交後、浜田氏は記者団に、維新との議論のあり方について「政府から相談や提案があった場合にはその時に(維新と)相談したい。今からどういう形で、というふうに答えるのはなかなか難しい」と語った。一方、前原氏は「連立与党だし、方向性は何ら変わらない」と述べた。
政府は両党の提言に加え、秋に見込む有識者会議の提言も踏まえ、12月に新たな安保3文書を閣議決定する方針。【園部仁史、遠藤修平】
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