非核三原則の見直し、盛り込まない方向で調整 与党の安保提言
国家安全保障戦略など安保関連3文書の改定を巡り、自民党と日本維新の会がとりまとめを進めている政府への提言で、非核三原則の見直しを求めない方向で調整していることがわかった。複数の与党関係者が16日明らかにした。政府内でも見直しへの慎重論もあり、年内に予定している3文書の改定議論にも影響しそうだ。
政府は核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則を掲げている。一方で、核兵器を「持ち込ませず」の概念が米国の核抑止力を低下させかねないとの指摘があり、高市早苗首相も過去に見直しに意欲を示していた。
自民、維新両党は3文書改定に向けて党内で議論しており、6月初旬までに政府への提言をまとめる方針だ。
維新は非核三原則のあり方を主要論点に据え、議員からは見直しを主張する意見も出ていた。ただ、党幹部は「米国が核の持ち込みを求めていない」との認識を示し「見直しは必要ない」と述べた。一方、自民側のこれまでの議論でも、非核三原則を議題として取り上げていない。党関係者は「新しく非核三原則を議論する予定はないし、政府に見直しを求める考えはない」と述べた。
民主党政権下の2010年、岡田克也外相(当時)は国会で、有事の際には「時の政権が政権の命運をかけて決断」すると答弁し、「持ち込ませず」は絶対ではないとの認識を示した。高市首相も1月、衆院選の党首討論会で岡田答弁を「現段階では踏襲している」と述べている。
政府関係者は「岡田答弁がある以上、抑止力は担保される。『持ち込ませず』をあえて見直す必要性は低い」と指摘。「非核三原則を見直せば、国際社会における日本の評価に影響しかねない」と慎重な姿勢を示した。【遠藤修平、園部仁史、竹内望】
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