中道辛勝の北海道10区 自民とわずか21票差、裏には複雑な歴史
薄氷の勝利で、北海道内選挙区の自民党全勝を阻んだ。中道改革連合・神谷裕氏(57)が自民・渡辺孝一氏(68)にわずか21票差で競り勝った道10区。激しい攻防の裏には複雑な歴史が絡んでいた。
「やったぞ」。9日午後11時半、開票の行方を固唾(かたず)をのんで見守っていた神谷氏の支援者約40人から一斉に歓声と拍手が湧いた。神谷氏は「突風ともいうべき風が吹いていた中、皆さんが10区を守ってくれた」と感謝を述べた。
「これまでの恩しゅうを乗り越えなければ」。神谷氏は公示前、今回の選挙の難しさをそう表した。10区は、自公協力の象徴区として立公が争ってきた選挙区。神谷氏は2014、17、21年は自民支援の公明候補に敗れ、24年に初勝利を挙げた。17年は約500票差の激戦で、因縁のある公明支持層を固められるかは未知数だった。
だが、「(立公の)交流はほぼ無い」状況から関係を構築。中盤には往年のライバルだった公明の元衆院議員が神谷氏を激励し、雪解けムードは高まっていた。
一方、渡辺氏は衆院議員として通算4期の経験があり、岩見沢市長も務めたベテラン。地元で長年築いた関係を「諦めきれない」と、公示直前まで公明の支持母体・創価学会の関係者を訪れて票の確保を画策した。
ただ、公示直後に高市早苗首相が道内入りする際、自民道連が10区での応援演説を「公明の方が出ていた土地なので難しい」と断るなど、複雑な事情が「高市旋風」を結果につなげきれない一因になった。【後藤佳怜、小林大輝、片野裕之】
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