都議選全敗、参院選議席ゼロ… 「空っぽなハコ」だった再生の道
石丸伸二・前広島県安芸高田市長が代表辞任を表明した地域政党「再生の道」。「政治屋の一掃」を掲げて設立され、無党派層を中心に期待も集めた。だが自民党と並び最多の42人を擁立した6月の東京都議選で全敗し、参院選でも議席ゼロ。「空っぽな『ハコ』」と都議選候補者が振り返った内実とは――。
「有為な人材が選挙に出て、通りやすいシステムがあればいいと思った」。1月の地域政党設立記者会見で石丸氏は旗揚げの目的をこう説明した。
2024年夏の都知事選で「政治屋の一掃」を掲げ大物候補者に割って入った「石丸旋風」への共感や期待が続いていた。最長2期8年という期数制限以外、党議拘束など縛りを設けない方針も参入のハードルを下げ、都議選候補者の公募に1128人が手を挙げた。
だが都議選まで1カ月という5月中旬時点でほころびも見えていた。
「想定外でした。マジかと思いました」。23区内の男性候補者がこぼしたのは、擁立が決まってからも政治活動に関する指示や地域政党からの支援が乏しいことへの戸惑いだった。
男性は石丸旋風を見て「自分たちが諦めていた政治が変わる可能性があるんじゃないか」と期待し公募に応じていた。
1月の会見で石丸氏は「選挙運動のアドバイスを行う」といった候補者支援を挙げていた。確かに週末の勉強会で公職選挙法やスピーチの方法は教わった。だが実務は分からず、立候補に必要な書類集めや寄付金の扱い方などは各候補者が知恵を出し合った。「みんな個人商店でやっている。用意されていたのはただの空っぽな『ハコ』だけでした」と力なく語った。
別の候補者も、人の集まるところが分からない平日の日中について「実はあまりやることがない」と困惑していた。
石丸氏が街頭に立ちだしたのは告示1週間前。候補者を擁立した35選挙区を手厚く回るには時間がなく、他に潮目を変えるようなバックアップもなかった。都内全域で得票総数の7%超に当たる約40万票を得たものの、全42候補が落選した。
続いた7月の参院選。比例代表と東京選挙区で計10人を擁立した。都議選候補者らがポスター張りなどで協力したが、演説予定すら当日になって共有されるなど組織的な連携はないまま。比例代表の得票率は全国で0・89%、都内に限っても1・59%にとどまった。
石丸氏は参院選投開票日の記者会見で「結果に一喜一憂するのがどうなんだろうというのが私のポリシー。できることはしっかりと全部できた」と強調し、次の参院選でも候補者を公募する考えを示した。一方、夏の選挙を戦った元候補者からはその後、X(ツイッター)での「卒業」表明が相次いだ。【遠藤龍】
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