「チームみらい」安野貴博党首 「パイをどう大きくするかの議論を」

2025/07/03 12:26 

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 3日公示された参院選で、政治団体「チームみらい」の党首で比例代表で出馬した安野(あんの)貴博氏(34)は、JR渋谷駅(東京都渋谷区)前で第一声を上げた。既存政党の政策は「パイの切り取り」だとし、「パイをどう大きくするかの議論がなければ私たちの不安は消えない」と訴えた。100人ほどの聴衆が耳を傾けた。

 安野氏は人工知能(AI)エンジニアで今年5月に「チームみらい」を立ち上げた。日本が過去30年間、他の先進国と比べて給料が上がらない現状を指摘。「危機的な状況にあるのに、今の政治は再分配の話ばかりだ」と述べた。

 政治団体の立ち上げに際し、多くの人から「敵を作って分断をあおったほうが票を取れる」とアドバイスを受けたという。「有権者をなめるなという話だ。対立やポピュリズムをあおるのではなく、私たちはまっとうな政策を出していく」と訴えた。

 安野氏はその上で「政治と金の問題」「その場しのぎの政治」「私たちの声が届かない政治」をやめると強調。「私たちのような若い人たちが政治の世界に入らなければ、政治を変えていくことはできない」と話した。

 「チームみらい」は「テクノロジーで誰も取り残さない国をつくる」を掲げる。子どもの数に応じて親の所得税率を下げる「子育て減税」なども提唱している。

 安野氏は昨年夏の東京都知事選に出馬し、約15万4000票を獲得したが落選した。【川上晃弘】

毎日新聞

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