百条委委員長、業務妨害で被害届検討 兵庫知事パワハラ疑惑問題

2025/02/19 11:34 

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 兵庫県の斎藤元彦知事らがパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委)の奥谷謙一委員長は18日、百条委に関する真偽不明の文書が出回ったことで議員活動や業務を妨害されたとして、偽計業務妨害などの容疑で被害届を出すことを検討していると明らかにした。容疑者は不詳とし、近く県警と協議する。

 SNS(ネット交流サービス)で拡散された文書には、斎藤知事にとって不利な情報を一部の県議がマスコミにリークしているとの記述があり、1月に亡くなった竹内英明元県議を「黒幕」と決めつけるなど、複数の県議の実名を挙げて批判。根拠は記されておらず、作成者は不明だ。

 政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が2024年11月の知事選での街頭演説で文書に言及し、自身の動画サイトで公表した。その文書を基に大量の批判動画が作られた。また、10月に非公開で実施した百条委(秘密会)のものとされる録音データも出回っている。

 文書などが流れた後、奥谷氏の事務所や県議会事務局に電話が殺到。事務所が機能しなかったうえ、事務局職員も電話対応に追われ、百条委に関する業務に支障が出たという。

 立花氏は動画サイトで、この文書を神戸市のホテルで、百条委の副委員長を務める維新の会県議団の岸口実氏に手渡されたと説明した。岸口氏は報道陣に対し、民間の第三者が同席して立花氏と面会した事実は認めつつも、文書の作成・提供を否定。日本維新の会は岸口氏を調査しており、近く調査結果がまとまるとみられる。【中尾卓英、山田麻未、栗田亨】

毎日新聞

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