ASEAN、ミャンマー親軍政権と対話再開へ 外相会議参加容認

2026/05/08 22:11 

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 8日閉幕した東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議は、ミャンマー情勢についても協議し、外相会議に親軍政権の外相のオンライン参加を認めることで合意した。2021年2月のクーデター以降、軍事政権との関係を制限してきたASEANが、ハイレベルでの対話再開に向けて踏み出した形となった。

 今回の会議ではエネルギー危機への対応が主要議題となる一方、新たに発足した親軍政権にどう対処するかも焦点となった。

 議長国フィリピンのマルコス大統領は記者会見で、「多くの加盟国が進展のないミャンマー情勢に不満を募らせている。ASEANの原則は堅持する一方で、状況を前に進めるために別の方法を見つける必要がある」と述べた。

 ミャンマーではクーデター後、国軍による民主派や少数民族武装勢力への弾圧が続き、内戦状態が長期化している。

 ASEANは暴力停止や対話促進などを柱とする「5項目合意」を掲げているが、実効性を欠いたままだ。

 一方、国軍は昨年12月以降、主要な民主派を排除したまま「総選挙」を実施し、4月にミンアウンフライン氏を大統領とする親軍政権を発足させた。

 拘束中の民主派指導者アウンサンスーチー氏を指定住居での軟禁に移したと発表するなど、融和姿勢を示すことでASEAN復帰を模索している。

 今回の合意は、ミャンマー問題を巡って続いてきた加盟国間の立場の違いを踏まえ、議長国のフィリピンが調整を図った結果とみられる。排除と関与の間で揺れてきたASEANだが、限定的ながら関与拡大へと軸足を移す流れができつつある。

 ただ、親軍政権の承認や本格的な復帰については合意に至っておらず、今後の関与のあり方を巡る域内調整はなお続く見通しだ。【バンコク小泉大士】

毎日新聞

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