自爆ドローンまで投入した米軍 イランへの「壮絶な怒り」作戦とは

2026/03/01 17:02 

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 米国防総省は2月28日に開始したイランに対する今回の軍事作戦を「エピック・フューリー(壮絶な怒り)作戦」と名付けた。攻撃は、イランの精鋭軍事組織・革命防衛隊の指揮統制施設やミサイルの発射基地などを標的に、精密誘導兵器などを使って実施した。複数の米メディアは、政府高官の話として、作戦は数日間続く可能性があると伝えている。

 米中央軍によると、攻撃は米東部時間28日午前1時15分(日本時間同午後3時15分)に始めた。「イランの政権の治安機関を解体するため、差し迫った脅威となる場所を優先した」と説明。具体的には、革命防衛隊の指揮統制施設やイランの防空能力システム、ミサイルや無人航空機(ドローン)の発射基地、軍用飛行場などを標的にした。

 AP通信によると、米軍は中東周辺の海域と基地に、2隻の空母、少なくとも駆逐艦など16隻、100機以上の戦闘機など過去数十年で最大となる戦力を配備していた。2隻目の空母ジェラルド・フォードは20日ごろ地中海に、27日にイスラエル沖に入ったとされる。

 政治メディア「ポリティコ」は、現職と元職の政府高官の話として、空母ジェラルド・フォードの地中海入りで攻撃の準備が整い、イランとの核開発を巡る協議と中東地域での軍事力増強というトランプ米大統領の両面作戦のバランスを変えたと指摘した。

 さらに、3人の政府高官の話を基に、トランプ氏が週末までに、イラン側が核兵器の放棄という要求に満足がいく形で応じることはないと判断し、軍事行動を取るという最終決定を下したと報じた。

 中央軍によると、28日の攻撃には、陸海空から精密誘導兵器を発射したほか、低コストで大量生産可能な「片道型」と呼ばれる自爆型攻撃ドローンを米軍として初めて戦闘に投入したという。

 イラン側からは数百発のミサイルや無人機による攻撃があったものの防御に成功し、米軍に死傷者は出ていないと説明した。一方、イラン側は民間人に被害が出たと訴えており、南部の小学校では校舎が破壊され100人以上が死亡したと説明している。

 米中央軍はX(ツイッター)への投稿で「イランの政権は米軍兵士50人を殺害したと主張しているがうそだ」と指摘。「イランの政権が複数の米軍基地で深刻な被害が発生したと主張しているがうそだ」とし、「被害は最小限であり、作戦行動に影響は出ていない」などと強調した。

 ヘグセス米国防長官はXへの投稿で今回の攻撃を「史上最も致命的で、最も複雑、そして最も精密な航空作戦」と表し、イランのミサイルやミサイル生産能力、海軍が「破壊される」と説明した。

 米CNNテレビなど複数の米メディアによると、トランプ政権の高官は、イラン側が先制攻撃に踏み切る兆候があったため攻撃を実施したと主張したというが、詳細は不明だ。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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