米「核で世界脅かさぬよう」、イラン「戦争犯罪」 安保理会合で応酬

2026/03/01 12:42 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 米国とイスラエルによるイランへの攻撃を受け、国連の安全保障理事会は2月28日、緊急の会合を開いた。「イランが核で世界を脅かすことがないようにする」ためと攻撃を正当化した米国に対し、イランは「国連憲章に対する戦争だ」と国際法違反を主張した。

 会合の冒頭、グテレス事務総長は米・イスラエルによる軍事作戦と、イランによる湾岸諸国への報復をそれぞれ非難した。「世界で最も不安定な地域で、誰も制御できない連鎖を引き起こすリスクをはらむ」と述べ、対話と交渉の再開を促した。

 敵対行為の即時停止を訴えたグテレス氏は、「事態の悪化を防ぐためにあらゆる手段を講じる必要がある」と強調。国連憲章を含む国際法の順守と、民間人の保護、核の安全の確保を要請した。

 米国のウォルツ国連大使は、イランとの核協議の経緯に触れ「米国は執念をもって外交に取り組んできた」とした上で、「平和を実現する真のパートナーがいない状況では、外交は成功しない」と続け、イラン側に非があると主張。「平和はそれを脅かす者たちに譲歩して保たれるものではない。平和は、畏怖(いふ)に直面した際の強さによってこそ保たれる」と述べ、他の理事国に同調を呼びかけた。

 欧州諸国は、米・イスラエルへの批判を避ける一方、イランによる報復攻撃を強い言葉で非難した。

 これに対し、イランのイラバニ国連大使は、米国の主張は「明確な根拠を欠く」と指摘し、「国連と安保理が80年かけて築き上げた国際法秩序に対する戦争だ」と非難。南部の学校を「標的」にした攻撃で100人以上の子どもが死亡したと述べ、「戦争犯罪」にあたると訴えた。

 イランを擁護するロシアのネベンジャ国連大使は「イランは外交プロセスに意欲を示していたにもかかわらず、(米国に)裏切られた」と指摘。米・イスラエルを支持する欧州諸国にも批判の矛先を向けた。中国の傅聡・国連大使は米国の攻撃が「地域の緊張を急激にエスカレーションさせた」とし、「深い憂慮」を示した。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

国際

国際一覧>

注目の情報