トランプ政権、不法移民対策を軟化 反発受け摘発態勢の一部縮小

2026/01/30 16:45 

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 トランプ米政権が、強硬な不法移民の取り締まりを巡って一部で態勢の縮小方針を表明するなど軟化を迫られている。米国内では、中西部ミネソタ州ミネアポリスで連邦当局の摘発作戦に抗議した米市民が捜査官に射殺された2件の事件を受け、国民や与野党から批判が高まっており、事態の収束を図りたい狙いがあるとみられる。

 トランプ大統領は26日、政権の国境警備責任者、ホーマン氏をミネアポリスに派遣。ホーマン氏は29日の記者会見で、州の刑務所に収監されている不法移民の国外追放に向けた地元当局との連携の進展を条件に「捜査員を削減する」と説明した。「より対象を絞った取り締まりを行う」と強調し、トランプ氏が「一定の改善が必要だと認識している」とも語った。

 また、東部メーン州選出のコリンズ上院議員(共和党)は29日、X(ツイッター)で、国土安全保障省(DHS)のノーム長官から「移民・税関捜査局(ICE)がメーン州での大規模な活動を終了したと連絡があった」と公表した。コリンズ氏は27日にノーム氏らに作戦中止を要請したと明かしていた。

 ミネアポリスでは7日、不法移民の摘発捜査中のICEの捜査官が運転中の女性(37)を射殺。24日には、摘発作戦に抗議した看護師の男性(37)が捜査官に射殺される事件が起きた。殺害された2人はいずれも米市民だった。

 男性の事件について、DHSは当初、「正当防衛」を主張したが、事件当時の映像を分析した米メディアの報道で当初の説明との「矛盾」が露呈。政権への反発に拍車がかかっている。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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