米国がハマスに新たな停戦案提示 トランプ氏が「最終警告」

2025/09/08 07:40 

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 パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘を巡り、米国のウィットコフ中東担当特使が、イスラム組織ハマスに新たな停戦案を提示した。米ニュースサイト「アクシオス」が7日、報じた。イスラエル軍が北部ガザ市の制圧を進める中、仲介国による外交的解決を探る動きが続いている。

 トランプ米大統領は7日、自身のソーシャルメディアで、ハマスに対し、新たな停戦案を提示したことを示唆した上で、「最終警告」だとして受け入れるよう迫った。トランプ氏はこれまでも繰り返しハマスに人質全員を解放するよう要求してきた。「イスラエルは私の条件を受け入れた」とも主張し、ハマスへの圧力を強めた。

 アクシオスによると、停戦案は、停戦と引き換えに、ハマスが48人全員の人質を引き渡すとされている。これに対して、イスラエル側は2500~3000人のパレスチナ人の囚人を釈放する。

 停戦が発効すれば、ハマスの非武装化やイスラエル軍のガザ撤退を含む戦争の終結に向けた交渉を始める。ハマスが前向きに応じた上で交渉が続いている限り、停戦は続くとされている。ただハマスは人質の解放は恒久的な停戦やイスラエル軍の完全撤退と同時に行われるべきだとの立場で、交渉は難航しそうだ。

 イスラエル軍は7日もガザ市の高層住宅を破壊。ハマスが高層住宅周辺に爆弾を仕掛けていたなどと主張しているが、ガザ市住民の避難を促す狙いもありそうだ。ガザ保健当局によると、2023年10月の戦闘開始以来のガザ側の死者は、6万4455人となった。【エルサレム松岡大地、ワシントン松井聡】

毎日新聞

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