イスラエルと戦闘のハマス、恒久的停戦の保証を要求か 近く回答提示

2025/07/04 08:27 

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 パレスチナ自治区ガザ地区の停戦交渉を巡り、ロイター通信は3日、イスラム組織ハマスが恒久的な停戦の保証を要求していると報じた。トランプ米大統領は、イスラエルが60日間の停戦の条件に同意したとしており、近く提示されるハマスの回答が注目される。

 米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、60日間の停戦の間、ハマス側は5段階に分けて、生存している人質10人を解放し、死亡した人質18人の遺体も引き渡すのが条件という。一方、イスラエル軍はガザから徐々に撤退し、停戦期間の終了後も、戦争終結のための交渉を継続するとしている。

 ハマスは、戦闘終結の明確な保証を求めているが、詳細は交渉中だという。

 米国のハッカビー駐イスラエル大使は、イスラエルの民放「チャンネル12」のインタビューで、「ハマスが(停戦案を)受け入れるかどうかが全てだ」と指摘した。その上で、トランプ氏やイスラエルのネタニヤフ首相、イスラエル国民も停戦を望んでいるとして、ハマスに停戦案の受け入れを迫った。

 ネタニヤフ氏は3日、2023年10月にハマスの越境攻撃を受けた集落の一つ、ニルオズを戦闘開始以降初めて訪問し、人質の解放を進めることを強調した。

 ネタニヤフ氏は、6月に実施したイランの核施設空爆などの「成功」の余韻が残る中で解散総選挙に踏み切るとの見方もある。ニルオズでの犠牲者の遺族の一人は、X(ツイッター)に「私の家族を選挙の小道具に使うな」と投稿した。

 ガザでは3日もイスラエル軍の攻撃が続いた。ガザ保健当局によると、過去24時間で118人が死亡した。23年10月の戦闘開始以来のガザ側の死者は、5万7130人になった。【エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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