米下院、大型減税法案を可決 トランプ大統領が署名して成立へ
米連邦議会下院(定数435)は3日、トランプ大統領が目玉政策として掲げる大型減税などを盛り込んだ法案を賛成多数で可決した。すでに上院を通過しており、トランプ氏の署名を経て成立する。米財政の大幅な悪化につながる可能性があると指摘されている。
下院が可決したのは「一つの大きな美しい法案」。下院の構成は、共和党が220議席で民主党が212議席。採決は賛成218、反対214だった。トランプ氏は独立記念日の7月4日までの成立を目指して早期の議会通過を繰り返し要求していた。
法案には、トランプ氏が2024年大統領選で訴えた公約が多く盛り込まれている。トランプ氏が1期目で導入した所得税減税を延長するほか、飲食店の従業員らが受け取るチップや残業代への課税を新たに廃止する。国境対策強化への支出も含まれている。
一方で、減税による収入減を補うための支出カットは、低所得者を支える社会保障費などの削減が担う。それでも、連邦政府の財政赤字は大幅に膨らむとみられている。超党派の米議会予算局(CBO)は1日、法案によって連邦政府の財政赤字は25年から34年にかけて3・4兆ドル(約490兆円)増えるとの見通しを公表している。
法案を巡っては、野党・民主党のほか、上下両院で多数派を握る与党・共和党内でも財政規律を重視する保守強硬派や、社会保障費の削減を嫌う穏健派から反対が相次いだ。下院は上院に先立って法案を可決したが、上院は法案を修正して1日に可決。そのため、改めて下院での採決が必要だった。
トランプ氏は共和党指導部と連携しながら反対派の切り崩しを図り、法案の賛成に慎重姿勢を示す議員らを2日昼にホワイトハウスに招くなどして説得に動いていた。【ワシントン金寿英】
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