トランプ氏肝煎りの大型減税法案、わずか1票差で上院可決

2025/07/02 13:09 

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 米連邦議会上院(定数100)は1日、トランプ大統領肝煎りの大型減税を盛り込んだ法案を可決した。過半数を占める与党・共和党の一部議員も反対に回り、賛成・反対が50票で同数となったが、上院議長を兼ねるバンス副大統領が賛成票を投じ、過半数を確保した。

 採決に向けた手続きは6月28日から週末返上で行われたが、民主党の徹底抗戦に加え、共和党内でも財政悪化への懸念や社会保障費の削減を巡って賛否がまとまらず、膠着(こうちゃく)状態が続いていた。

 共和党からは保守強硬派のポール議員、穏健派のコリンズ、ティリス両議員が、民主系47人とともに反対に回った。一方、穏健派のマカウスキ議員は党上院指導部の説得に応じ、辛うじて可決にこぎ着けた。

 下院では5月に賛成215、反対214の僅差で通過したが、上院は修正法案を可決したため、再び下院に送られる。トランプ氏は独立記念日である7月4日までの成立を目指しており、自身のソーシャルメディアで1日、「下院共和党の友へ。団結せよ」などと結束を呼びかけた。

 法案には「トランプ減税」の恒久化や、サービス業の従業員へのチップや残業代の非課税化などが含まれる。一方で、低所得者向け公的医療保険「メディケイド」や食料支援プログラムの歳出削減も盛り込まれている。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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