ふるさと納税、地方財政にマイナス影響 8年間で3200億円
地方財政について会計検査院が調べたところ、2017~24年度の8年間で、ふるさと納税の地方自治体全体の決算への影響額が総額でマイナス計約3200億円に上ることが判明した。検査院は総務省に対し、ふるさと納税が地方の財政計画に与える影響などの検証を求めた。
検査院は今回、国が毎年作成する、地方自治体の歳入や歳出の見込み額などを記した地方財政計画について調査。その関連で、ふるさと納税にも言及した。
ふるさと納税の自治体全体の決算への影響は、納税先の自治体の受け入れ額(寄付額)と、納税者が住んでいる自治体の税収減(住民税控除額)の差額から、返礼品代などふるさと納税募集に関わる経費の総額を引いた額で示される。寄付額には、納税者が1回の寄付ごとに負担する2000円や、国税の所得税の控除分も含まれるため、住民税控除額より大きくなる。
検査院によると、17~24年度で全自治体のふるさと納税の受け入れ額の総額は約6兆2200億円で、住民税控除の総額は約3兆5600億円。経費の総額は約2兆9800億円だった。年度ごとの決算への影響額を確認したところ、20、21年度を除きマイナスで、マイナス額は23年度が約1060億円、24年度が約860億円だった。
ふるさと納税を巡っては、制度が導入された08年からしばらくは、全国の自治体のふるさと納税の受け入れ額は年間100億円程度で推移していたが、15年度の税制改正で寄付金の控除枠が拡大。寄付金の控除手続きが簡素化されたことなどで寄付額が大幅に増加し、23年度には全体で1兆円を超えた。
一方、返礼品などで自治体が負担する経費が高額となり、行政サービスの向上に振り分けられていないとの問題点が指摘されている。検査院は「今後も決算への影響額のマイナス幅が大きくなる可能性がある」としている。【山田豊】
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