NY原油急騰 1週間ぶり再び100ドル超に 中東情勢緊迫化で
中東情勢の緊迫化を受け、ニューヨーク原油先物市場は米東部時間15日夕(日本時間16日早朝)、指標となる米国産標準油種(WTI)が続伸し、一時1バレル=102ドル台を付けた。イランの原油積み出し拠点カーグ島が米軍に空爆されるなど湾岸諸国の石油生産が脅かされており、安定供給に支障が生じるとの懸念が一段と強まった。米イスラエルとイランの戦闘収束が見通せないなか、価格上昇圧力がかかり続けている。
WTIが取引時間中に1バレル=100ドルを上回るのは約1週間ぶり。燃料価格の高騰を通じ、世界経済に深刻な打撃を与える可能性がある。先週前半は戦闘の早期終結への期待などで一時80ドルを下回る水準まで下落したが、事実上の封鎖が続くホルムズ海峡の状況も改善せず、再び上昇基調に転じている。
カーグ島はイラン産原油輸出の9割を担う重要拠点。米軍は機雷やミサイルの貯蔵施設など90カ所以上を空爆した一方、石油インフラへの攻撃は避けた。トランプ米大統領は米東部時間14日、米NBCニュースの電話インタビューで「あと数回攻撃するかもしれない」として、カーグ島を再び攻撃する可能性に言及した。
イラン側は周辺国の重要インフラ施設への攻撃姿勢を強めている。イラン国営メディアによると、イランは14日、アラブ首長国連邦(UAE)の港湾など3カ所を攻撃対象とすると警告。ロイター通信によると、イラク北部の製油所で14日にドローン攻撃による火災が発生し、操業が停止した。
国際エネルギー機関(IEA)は11日、過去最大の4億バレルの石油備蓄を協調放出すると決めた。日本を含む加盟国が大量の石油を市場に投入することで原油価格上昇に歯止めをかける狙い。ただ、海上輸送の要衝ホルムズ海峡の「封鎖」による供給不足を補いきれないとの指摘もあり、原油価格は高値圏で推移している。【ワシントン浅川大樹】
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