伊藤忠商事の入社式、両親らにインターネット配信 「ゆず」も登場

2025/04/01 21:23 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 総合商社の伊藤忠商事は1日、東京都港区の本社で入社式を開いた。2020年の新型コロナウイルス禍以降、社会人の第一歩を華やかにお祝いしようと、満開の桜の中、レッドカーペットを歩く新入社員を役員らが迎える演出を続けている。

 式には新入社員153人のほか、役員や社員ら計約500人が参加。親族も視聴できるよう、新入社員の両親ら約300人にインターネット配信を行った。

 式では、石井敬太社長が「今話題の生成AI(人工知能)などは有用なツールではあるものの、リアルの現場は単純ではなく、複合的な世界。いつの時代も未来を見据えた大事な決断は人間が行ってきた。本質を見極め、柔軟かつ複合的な判断を下せるように、ビジネスを通して世界で通用する『人間力と感性の鍛錬』をしてもらいたい」と激励した。

 終盤には、人気音楽グループ「ゆず」の2人がサプライズで登場し、同社がテレビCMにも採用した曲「栄光の架橋」などを歌った。

 伊藤忠商事は今年度入社の大卒初任給を前年度比2万円アップの32万5000円にした。入社式の終了後、取材に応じた岡藤正広会長は、短期間で辞める若手が増えていることを指摘しながら「2年、3年で(会社を)変わるのでは何も身に付かない。下積みの仕事も我慢をして、ビジネスマンとしてのコツをつかんでもらい、自分の将来のプラスにしてほしい」と話した。【佐久間一輝】

毎日新聞

経済

経済一覧>

注目の情報