万博で「IOWN」ふんだんに NTT西社長「関西全体の底上げを」

2025/03/27 12:30 

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 「大阪・関西万博で(会場となる人工島の)夢洲(ゆめしま)は一大観光拠点になる。関西全体の底上げも含めてデジタルの切り口でしっかり貢献できるようにしたい」。NTT西日本の北村亮太社長(60)は毎日新聞の取材に対し、万博を弾みにした関西活性化に期待を寄せた。

 万博ではNTTグループのパビリオンにとどまらず、会場内のあらゆる所で次世代通信技術「IOWN(アイオン)」をふんだんに披露する。最先端の光技術を使い高速大容量、低消費電力で情報をやり取りすることで物理的な距離を超え、時差なく遠くの人と空間や感覚を共有できる。

 1970年の大阪万博の会場跡地や台湾で行うイベントを、夢洲の万博会場で目の前で行われているかのように楽しめる。開幕日に大屋根「リング」(1周2キロ)である「1万人の第九」では、指揮者とオーケストラ、1万人の合唱団をIOWNなどでつなぎ、「リアルタイムで一体感のあるハーモニーをお見せできる」と自信をのぞかせる。

 万博会場内で自社のパビリオン以外でもIOWNの活用が計画されている。「20ぐらいの所で使われるのではないか。海外から来る人も含めて多くの人が見るショーケースの中で、いろんな方々の意見を聞いて今後の実装に生かしたい」と話した。【宮崎泰宏】

毎日新聞

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