学校は違っても気持ちは同じ 奈良の連合チーム、応援も合同で

2026/07/11 11:45 

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 第108回全国高校野球選手権奈良大会(県高野連など主催)は9日に開会式を迎えた。選手だけでなく、グラウンドの外にいる生徒にとっても、それぞれの夏のドラマが始まる。スタンドからエールを送る人たちの思いを紹介する。

 ◇動画共有で編曲部分確認

 県立高円芸術高校(奈良市)の芸術棟2階の演奏ホールで、吹奏楽部の約70人が野球応援の定番曲「アフリカンシンフォニー」を演奏すると、顧問の教諭がその様子をスマートフォンで撮影していた。第108回全国高校野球選手権奈良大会を前に、こうして収録したのは応援で使う計14曲。動画は全て県立国際高校(同)の吹奏楽部に送った。

 高円芸術と国際の野球部は山辺(同)、二階堂(天理市)を加えた連合チーム(連合A)で大会に臨む。野球部は休日に二階堂のグラウンドなどで合同練習しているが、応援席で一緒になる2校の吹奏楽部は動画を共有して、掛け声のタイミングや編曲部分を確認するなど準備している。

 昨夏も同じ4校で挑んだ連合Aは初戦で天理に敗れた。チームカラーの紫で染まる天理の応援席に対し、連合Aに統一したカラーや応援グッズはない。各校がそれぞれメガホンなどを用意し、4校の横断幕もそれぞれ掲げられている。

 高円芸術の野球部は5人。前身の高円時代の2019年から単独出場できていない。一方、吹奏楽部は県吹奏楽コンクールで金賞常連の強豪で、連合Aの応援も中心となってまとめている。大会前に各校の選手から応援歌のリクエストをとりまとめ、当日は観客に選手名を記したカードを示して掛け声を求めるなど、応援席をリードする。

 ◇事前に合わせられずトラブルも

 ただ、日程が合わず事前の合同練習はできないため、昨夏はトラブルも。

 天理戦の前に、両校が顔を合わせて演奏パートを確認すると、主旋律などに人数が偏っていた。高円芸術の吹奏楽部副部長で3年の西尾陽さん(17)は「お互いにパート変更するなど譲り合って冷静に対処できた。全く知らない他校の生徒と急に合奏するのは貴重な経験だった」と振り返る。

 国際の吹奏楽部長で3年の杉瀬みずきさん(18)は「天理高校の応援席の人数に圧倒されたが、自分たちも負けないように一生懸命演奏した」と思い出す。

 ◇「不思議と音が合ってくる」

 奈良大会で連合チーム(合同チーム)が白星を挙げたのは22年までさかのぼる。高円芸術は高円時代の19年、国際は登美ケ丘(廃校)との合同チームだった21年を最後に勝利を逃している。

 高円芸術の吹奏楽部長の3年、石橋大樹さん(17)は「どう吹いたら頑張っている選手に伝わるだろうと考えて演奏すると不思議と音が合ってくる。学校は違っても同じ気持ちで吹いているからだと思う」と言う。

 国際の吹奏楽部副部長の2年、吉田奈那さん(16)は「連合チームでも力を合わせれば強いはず。吹奏楽部も1勝できるよう力を合わせて応援したい」と意気込んだ。【池尻真希】

毎日新聞

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