強敵を3安打完封 智弁学園・杉本「大人」の振る舞い センバツ

2026/03/20 20:54 

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 ◇選抜高校野球1回戦(20日、甲子園)

 ◇○智弁学園(奈良)4―0花巻東(岩手)●

 エースの真価が問われる場面が訪れた。

 2点リードに広げた直後の五回の守り。智弁学園は先頭打者を失策で一塁に出した。ここで、マウンド上の左腕・杉本真滉(まひろ)が見せた振る舞いに、主将で捕手の角谷哲人は以前の姿とは違う成長を感じ取ったという。

 「(今までなら)味方がエラーしたら『うわー』ってなる感じだったが、それを顔に出さず、しっかり周りへの声かけをしていた」

 犠打で得点圏に走者を進められたが、後続を威力ある140キロ超の直球と縦のカーブを軸に攻めた。見逃し三振と二ゴロに仕留めて無失点で切り抜けると、終盤も自慢の球威は衰えず、課題だった制球も乱れない。

 伸びのある球が、大振りする花巻東の打者たちのバットの上を次々に通り過ぎていった。東北王者を被安打3で完封した杉本は「相手の嫌な球を投げることができた。初戦なんでエラーはしょうがないので、自分がどうカバーするかを課題に考えていた。そこが一番良かったのかな」と笑みを浮かべる。

 高校通算30本塁打を超す花巻東の3番・赤間史弥は2三振を喫し、「球がすごくうなっていた。球速以上にベース板で強さがあった」と舌を巻いた。

 最速149キロを誇り、1年夏の甲子園大会で先発登板の経験もあるプロ注目の逸材だ。そのセンスの良さに疑いの余地はないが、精神的に未熟な部分があり、小坂将商(まさあき)監督も将来を期待して注意してきた。

 仲間をフォローする会心の投球に小坂監督も「安心して見ていられた。大人になったと思う」と認める。強豪集う激戦のブロックを勝ち抜くため、大舞台でのエースの進化は何よりの収穫だ。【長宗拓弥】

毎日新聞

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