関東一の「必殺仕事人」 奏者は「普通の会社員」 夏の甲子園で注目

2025/08/19 20:54 

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 第107回全国高校野球選手権大会第13日の19日、15年ぶりの都勢対決は日大三(西東京)が関東一(東東京)を5―3で降し、2018年以来7年ぶりのベスト4進出を決めた。日大三は四回に4安打を集めて3点を先制。五回には田中諒(2年)のソロ本塁打も飛び出した。関東一は日大三を上回る10安打を放ったが、反撃を阻まれた。日大三は大会第14日第1試合(21日午前8時開始予定)で県岐阜商(岐阜)との準決勝に臨む。【洪玟香、早川健人、栗林創造、来住哲司】

 ◇「関東一のトランペット」注目

 三回、関東一の先頭打者が打席に向かうと、おなじみ「必殺仕事人」のテーマが流れアルプス席が一気にわいた。高音が印象的なトランペットソロを奏でたのは静岡県在住の男性会社員(44)。「普通の会社員なので」と素性を明かすのを避けたが、試合中継やSNSを通じて「関東一のトランペット」は注目の的となっている。知り合いのつてで応援に加わるようになり、試合の度に甲子園に通う。この夏は準々決勝が3試合目。「普段は河川敷で練習しています。仕事をしながらなので大変です」と言いながらも力強い音色でチームを鼓舞した。

 ◇日大三はOBも応援 最高齢は74歳

 三塁側アルプス席で演奏する日大三の総勢約90人のブラスバンドで、最高齢は同校吹奏楽部OBで74歳の清水幸(こう)さん。日大三中時代から吹奏楽部に所属し、中学在学中から現在に至るまで「甲子園で演奏した回数は数え切れない」と明かす。会社員時代にも休暇を取って甲子園によく駆けつけたといい「私の演奏する姿がテレビに映って職場に知られたこともあった」と笑う。神奈川県平塚市在住で地元オーケストラでもフルート担当。高校生たちと一緒に演奏することは「楽しい」と語り、炎天下での演奏にも疲れた様子を見せなかった。

毎日新聞

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