日本人初の米国野球殿堂入りを果たしたイチローさん（５１）が２１日、殿堂入り表彰者の発表が行われた中継映像に登場し、「２００１年に挑戦が始まった当時は、今日、発表の場にいられることは全く想像できなかった。ＭＬＢ（米大リーグ）でプレーできることすら議論があった。僕としてもそうですし、日本人初ということで大変に光栄です」と喜びの言葉を述べた。

　野球をやる喜びについては「ゲームそのものにももちろんあるけど、多くの人に出会えること。それが自分を作ってくれた。それが何よりの財産であり、楽しいこと」と語った。

　１９年春に現役引退を表明し、今もシアトル・マリナーズでユニホームを着て、現役の選手たちとともに練習を続けているイチローさん。会いたい人を尋ねられると、「シアトルではない、特別な場所、（米野球殿堂のある）クーパーズタウンで、ケン・グリフィー（・ジュニア）とエドガー・マルティネス、それと久しぶりに（デレク・）ジーターですね」と既に殿堂入りしている３人を回答した。

　グリフィーさんとマルティネスさんはともに一緒にプレーしたマリナーズの「レジェンド」。また、ジーターさんはヤンキース時代のチームメートであり、米殿堂入りではイチローさんと同様に、満票に１票足りなかった。

　その後、中継映像のグリフィーさんが登場。祝いの言葉をもらうと、イチローさんは「ジョージ（グリフィーさんの本名はジョージ・ケネス・グリフィー・ジュニア）！　サンキューベリーマッチ」と感謝した。【岸本悠】