「検察なめんなよ」発言、上司の指示なかった 元特捜検事が説明

2026/10/19 20:28 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 大阪地検特捜部が捜査した事件で陵虐行為に当たる取り調べをしたとして、付審判決定で特別公務員暴行陵虐罪に問われた元特捜部検事の田渕大輔被告(54)=現東京高検=の被告人質問が19日、大阪地裁であり、検察官役の指定弁護士による反対尋問が行われた。田渕検事は陵虐行為に当たるとされた取り調べについて「上司の指示はなかった」と述べた。

 指定弁護士は公訴内容となっている、田渕検事が不動産会社元社長の元部下を取り調べた2019年12月の映像の一部を法廷で再生。逐次、田渕検事の認識を問いただした。

 田渕検事によると、特捜部は当時、元社長が関与していると見立てて捜査を進めていて、田渕検事自身も元部下の供述次第で捜査が進展すると考えていたとした。机をたたき、「検察なめんなよ」などと大声を上げながら元部下に供述を迫っていた理由については、「いろいろな角度からアプローチし、いろいろなパターンで問い掛けていた」と説明した。

 こうした追及の仕方について、当時の特捜部長や主任検事から指示されたことはなかったとし、「礼節を欠いていたのではないか」という問い掛けには「追及すべき時はすべきで、礼節を欠いているとは思わなかった」と説明。取り調べ全体としては自らの信条にもとるものではなかったとした。

 指定弁護士に先立つ弁護側の尋問では元部下への思いに質問が及んだ。田渕検事は「(田渕検事が審判に付されたことで)たびたび録音・録画が流され、大変嫌な思いをされたと思う。本当に申し訳ない」と陳謝しつつ、「一検察官として職務を遂行した」と訴えた。【林みづき、飯塚りりん】

毎日新聞

社会

社会一覧>

注目の情報