丸山真男保管の写真、原爆資料館で公開 被爆直後の広島を撮影

2026/10/01 20:48 

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 戦後日本を代表する政治学者の丸山真男(1914~96年)が生涯手元で保管していた、原爆投下直後の広島を写した写真が遺族により原爆資料館(広島市中区)に寄贈され、1日に始まった新着資料展で初公開された。陸軍に召集された丸山が上官から譲り受けた写真には、自身も目の当たりにした広島の惨状が記録されている。

 東京帝国大の助教授だった丸山は1945年3月に召集を受け、広島市宇品町(現南区)の陸軍船舶司令部(通称・暁部隊)に配属された。

 8月6日午前8時15分、司令部が入る宇品凱旋(がいせん)館前で朝礼の訓示を聞いていた時に被爆。爆心地から約4・7キロ離れていたため、難を逃れた。情報班員だった丸山は3日後の同9日、報道班長の酒井四郎中尉に同行して市中心部に入った。

 今回、公開されたのは、丸山が復員前に酒井中尉から譲り受けた9点。広島城から北西方向など、廃虚と化した市内一帯が写っている。

 資料館によると、いずれも写真班員だった川原四儀氏が同9~15日ごろに撮影した。丸山と酒井氏は年齢が近く気心の知れた仲だったことから、写真を譲り渡したとみられる。

 戦後、丸山は戦前の国家体制と人々の精神構造を鋭く分析する論文を発表した一方、広島での体験はほとんど語らなかった。軍が撮影した写真やネガフィルムは終戦でほとんどが処分されており、オリジナルネガをプリントした写真は希少性が高いという。

 会場ではほかにも、東京帝国大生だった香川久雄氏が45年11月に茶臼山(広島市西区)から市内を撮影したパノラマ写真も展示されている。市の西側から中心部一帯を収めた写真は珍しく、壊滅した街の様子が分かる貴重な資料という。

 入場無料。来年2月23日まで。【小林広大】

毎日新聞

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