新検事総長の川原氏「国民の信頼が基盤と肝に銘じる」 不祥事相次ぎ

2026/08/12 19:45 

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 12日付で東京高検検事長から検事総長に就任した川原隆司氏(61)が同日、東京・霞が関の最高検で記者会見した。不適正な取り調べや検事が元容疑者と性的な関係を持つなどの不祥事が相次いでいることに「検察活動は国民の信頼を基盤に成り立っていることを肝に銘じる」と述べた。

 取り調べを巡っては、大阪地検特捜部の事件で「検察なめんなよ」などと発言した田渕大輔検事と、東京地検特捜部の事件で「黙秘を人のせいにするな」と発言した堀木博司検事が特別公務員暴行陵虐罪で刑事裁判を開く付審判決定を受けた。東京地検特捜部の捜査で取り調べた元容疑者の女性と性的な関係を継続したとして、特捜部の主任だった検事が7月に懲戒免職処分となった。

 川原氏は「職員が高い倫理観を持って適正に検察権を行使できるよう検事総長として全力を尽くす」とした。第三者委員会の設置など「外部の目」を取り入れるかとの質問には、全職員を対象としたハラスメント調査に客観的な視点を加えることを検討しているとし、「働きやすい職場環境を構築したいと考えている」と述べるにとどめた。

 12日付で検事総長を退任した畝本直美氏(64)も記者会見し、国民の信頼を揺るがすような不祥事が続いたことを陳謝。女性初の検事総長を務めた2年間について「女性ならではの視点でやったことはない。現在は新任検事の半数近くが女性。性別・年齢・官職の別にとらわれず議論できることが何よりも重要だ」と振り返った。

 畝本氏は2024年10月、再審無罪となった袴田巌さん(90)の控訴断念に際して検事総長談話を発表。袴田さん側は、談話は袴田さんを犯人視するものだとして国家賠償訴訟を起こしている。畝本氏は「談話は検察の判断プロセスを説明したもので、袴田さんを犯人視するものではない」と説明した。

 一方、袴田さんの弁護団も12日、オンラインで記者会見を開き「畝本氏は検事総長の職にありながら、袴田事件という重大な冤罪(えんざい)事件がなぜ起きたのか真摯(しんし)に検討しようとしなかった。残念だ」と述べた。【五十嵐隆浩、後藤佳怜】

毎日新聞

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