アーバンベアなぜ街に? クマ出没の宇都宮、動物園で関わり学ぶ

2026/08/10 09:15 

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 全国でクマの出没や人身被害が社会問題となる中、栃木県宇都宮市上金井町の宇都宮動物園で夏休み企画展「クマと人との距離~クマを知ることから始めよう~」が開かれている。6月には宇都宮市街地にもクマが出没し、同園職員が捕獲に乗り出すなど関心が高まる中、野生のクマとの適切な関わりを考えてもらおうと企画された。8月31日まで。【松沢真美】

 ◇なぜ街中に姿を見せるのか

 展示はホワイトタイガー舎前雨天休憩所を会場に、体験コーナーや実例を交え、クマと人間の関わりの変化などを多角的に取り上げている。

 企画展では、北海道に生息するヒグマと本州に生息するツキノワグマの実物大の比較パネルを展示。ツキノワグマについて、食べ物や行動、体のつくり、四季の過ごし方などの生態を解説している。

 また、本来は臆病で奥深い森に暮らしているクマが、なぜ街中まで姿を見せるようになったのかについても解説。市街地に出没する「アーバンベア(都市型クマ)」は、山から迷い込んだのではなく、人間が作った環境を利用し、街中を新たな生活圏とし始めたクマであることを伝える。

 「もしクマがいなくなったら」と題したパネルでは、野生のクマが果実を食べて種を運ぶことから「森の庭師」と呼ばれていることを紹介。森林の世代交代に欠かせない存在として、自然界で果たす役割にも焦点を当てている。

 ◇「境界線」の引き直し必要

 展示の最後には、クマと共存するための注意点に言及。人身被害や殺処分などを防ぐためにも、人間とクマの距離が過度に近づかないよう、「境界線」を引き直すことが必要と指摘する。例えば、ゴミやペットフードを屋外に放置しないことや、クマが潜みそうな草むらを刈って見通しを良くすることなど具体的な対策を示している。

 荒井賢治園長は「展示を通じてクマへの理解を深め、一人一人が動物との共存について考えるきっかけになれば。むやみに近づかず、適切な距離を取ることが何より大切」と話している。

毎日新聞

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